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“買いたい”を後押しするKonnyのUGC戦略、キュレーション機能がもたらした3つの効果

konny株式会社

福原裕一氏、小林和実氏、文キョンヒ氏

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世界中のママ・パパに愛される抱っこ紐で知られる韓国発のグローバル育児ライフスタイルブランド「Konny(コニー)」。同社は、ファンコマースプラットフォーム「FANBASSADOR(ファンバサダー)」のキュレーション機能を採用し、自社ECとUGCコンテンツを連動することで、ビジネスの成長につなげています。

同社が導入したキュレーション機能の特長は、Instagramのハッシュタグ付き投稿を検索・収集し、投稿者への許可申請から、商品情報の関連付け、webサイトへの掲載、実績分析まで一括管理できること。さらに、プラットフォーム側では、最適なサポーターを発掘するための評価システムやダイレクトリクルーティング機能などの拡充を今後予定しています。

そんな企業がファンと直接つながり共創できる世界を目指すFANBASSADORのキュレーション機能は、 ブランドのUGC戦略にどのような可能性をもたらすのか。具体的な運用の方法や、導入後の成果状況についてコニーの担当者に聞きました。

導入経緯

  • Instagramに多くのUGC(ユーザー生成コンテンツ)が集まっていたものの、自社ECでそういった情報を提供できておらず、UGC投稿を自社ECにも載せていきたいと考えていた
  • 過去にハッシュタグ連携アプリを試したが、意図しない投稿が混在したり読み込み時間がかかったりと課題が多く、より管理しやすいキュレーション機能を求めていた

活用方法

  • キュレーション機能と同時に“コニスタ”と呼ぶアンバサダープログラムをスタート
  • Instagramに掲載したアンバサダーの投稿を、スタッフスタートのキュレーション機能を使って公式サイトのトップページと商品詳細ページに反映
  • “実際の着用感を知りたい”というユーザーの疑問に応えるコンテンツとして支持されている

導入効果

  • キュレーションページ経由のユーザーは滞在時間が2倍以上、コンバージョン率も非経由の2倍以上を達成
  • セールなどの販促期間中には閲覧数が2~3倍に跳ね上がり、購入意欲の後押しになっている

UGC活用を最大化!キュレーション機能を選んだ理由

―― キュレーション機能を導入したきっかけや背景を教えてください。

福原氏:コニーは韓国生まれのブランドで、2023年10月の日本法人設立以前から越境ECで日本展開を行ってきました。当初から注力してきたSNSマーケティングを日本法人設立後さらに強化したことで、直近のフォロワー数は12.3万人(2024年12月時点)と、子どもとの日常や育児シーンを写したUGC投稿が集まり、たくさんの方に見ていただける場となっています。

一方で、Instagramでは圧倒的に質の高いUGCがあるのに、自社ECと分断されているのが課題となっていました。もちろん自社ECでも広告ビジュアル、商品説明、購入者による商品レビューなどに取り組んでいましたが、Instagramのような、リアルな着用感や、ママさん・パパさんが投稿してくださる写真の“リアルに近い”おしゃれ感を表現しきれていませんでした。

その改善の方策として、キュレーション機能を導入したのです。

―― 他社ツールではなくキュレーションを選んでいただいた理由や決め手は何でしたか。

文氏:実は以前にも同様の機能を実現しようと、Shopify上でいろいろなアプリを試してみたのですが、ハッシュタグをそのまま引っ張ってくる仕組みだったため、見せたくない画像が表示されてしまったり、ハッシュタグのエラーで関係ない投稿が混ざったりといった問題があり、本格的な運用には至っていませんでした。

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UGCを自社ECに落とし込むにあたり、PDP(商品詳細ページ)への反映も大事ですが、一覧でキュレーションした投稿を見られる仕組みも大事です。その点、きめ細やかなキュレーションを実現できるFANBASSADORのキュレーション機能は私達の要望をしっかり満たすサービスであった点が決め手となりました。

―― 仕組みの実装にあたり、どのような課題がありましたか?

文氏:弊社には専門のデベロッパーがいないため、HTMLコードを直接埋め込んだり、商品情報をバッチで読み込む必要がある作業はハードルが高く、トラブルシューティングに骨を折りました。ただ、バニッシュのサポートチームに助けていただきながら進められたので、全体の実装は約2週間で完了し、スムーズに稼働を始めることができました。

ファンを巻き込み、投稿内容を強化 コニーのキュレーション運用法

―― キュレーション機能の具体的な活用方法について教えてください。

小林氏:コニーはEC型ショップのため、店舗を持つブランドのように店舗スタッフが商品の着用写真を撮影・投稿することは出来ません。これまでにも商品をギフティングする形で多くの方に画像を提供していただいていましたが、安定的な運用に向けていかにファンの方の協力を得られるかが第一のハードルだと考えていました。

そこでキュレーション機能の運用開始と同時に、“コニスタ”と呼ぶアンバサダープログラムを発足。現在は約25名の方にコニーの商品を着用した写真を毎月、直接提供いただくとともに、ご自身のSNSにも投稿していただく形をとっています。

コニスタさんから届いた投稿は、私の方で確認をして、新たに作成した専用のInstagramアカウントに投稿し、キュレーション機能を活用して自社ECに反映させる形で運用しています。

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キュレーション機能は2024年10月に運用がスタートしたのですが、その1ヵ月前からアンバサダーの募集をはじめ、運用開始にあわせてスタートダッシュを切ることができました。

福原氏:ハッシュタグを使い世の中の投稿を幅広く吸い上げるのもよいのですが、その方法ではクオリティのコントロールが難しいため、我々の場合は、今お話したように、人の目を一度通して、投稿内容を精査する仕組みとしたんです。

リアルさとおしゃれさのバランスを保ちながら見せることが、特に実物を持って実感できないECにおいて購買意欲を高めるポイントだと感じています。

―― “コニスタ”さんに投稿してもらう際、どんな点を意識して依頼されていますか?

小林氏:コニーではオンライン販売のみのため、実際の色味や着用感、素材感がわからないことが購入のハードルになっていました。そのため、商品が生活の中で自然に使われている様子がわかりつつ、ブランドの世界観が伝わるコンテンツを意識しています。

具体的には、できるだけシンプルな背景で、商品がはっきりわかるように、全身が写るような写真を撮影していただけるよう依頼し、可能であれば身長や体重などの情報も添えてもらえるようにお願いしています。

投稿してもらうにあたっては、企画書や参考資料をお渡ししてイメージを共有したり、LINEのオープンチャット機能を活用して、スピーディにやりとりできる連絡窓口を用意したり、また、商品をギフティングするだけでなく、協力してくださった方には毎月eギフトクーポンをお渡しする形でインセンティブを提供し、活動の継続を支えています。

キュレーション機能がECにもたらした3つの効果

―― 運用開始後の数的変化について、わかったことを教えてください。

文氏:運用後、データ分析からわかったことが3つあります。まず、キュレーション経由のユーザーは滞在時間が2倍以上長く、コンバージョン率も非経由ユーザーの2倍以上あることです。特に興味関心度の高い方は、このキュレーション機能を確認し、その後いろいろと探索してから購入に至る傾向が見られました。

当初、商品詳細ページ内にキュレーション画像を表示し、購入をサポートするのが目的でしたが、意外にも一覧ページのセッションが詳細ページのセッションを10倍以上上回る結果となりました。一覧ページの閲覧に関するユーザーニーズが高いとわかったんです。

小林氏:コニーは10月に大きなセールを実施しています。そのセール期間中、サイト全体のセッション数が増えるのは予想していましたが、セール告知のタイミングで一覧ページのセッション数が通常時の約2〜3倍に増加していることがわかりました。一覧ページのキュレーションは、購入検討の参考になっているのだと思います。

―― キュレーション機能導入後の成果状況はいかがですか。

福原氏:キュレーション機能の導入後、第4四半期は計画比を上回り、前年比で2倍以上の成長率にて推移しています。この成果はもちろん様々な要因がありますが、キュレーション機能が大きく寄与しているのは間違いありません。

先ほども話に出ましたが、キュレーション機能を経由した場合とそうでない場合では、コンバージョン率が約2倍違うという結果が出ています。これは、商品の色味や実際の使用感が不明で購入を迷っていたお客様に対して「これですよ」と具体的な参考情報を提供できたことで、購入を後押しする要素が加わり、離脱を防ぐ効果を発揮しているのだと捉えています。

また、運用を始めたことで、一覧ページでより多くのアクセスを集めていることがわかりましたので、今後、この一覧ページをさらに活用し、例えばランディングページとして整備することで、セッション数やコンバージョンをさらに向上させられる可能性があると考えています。

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――特に、導入後、売り上げが伸びたり、反響が大きかった商品にはどのような傾向がありますか?

小林氏:データを見ると、一番売上が伸びたのはコニーのスタイです。コニーのスタイは64種類以上あり非常にバリエーションが豊富で、どの色や柄を選ぶかで迷われる方が多いです。中には「柄物のスタイってどうやってコーディネートすればいいの?」という声もありましたが、キュレーション機能の投稿がその疑問を解消する助けになっています。

また、大人向けのベビーキャリアアウターも購入の参考になっています。掲載していた広告ビジュアルは、高身長モデルが着用したイメージで見た目の美しさやかっこよさはあったものの、リアルな着丈感やサイズ感が求められていました。この点、ファンの方が実際に着用した投稿が非常に役立っており、購入時の迷いを解消する要素になったと思います。

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福原氏:コニーはもともと抱っこ紐で非常に有名で、特に日本地域においては、2023年以前まで商品カテゴリ別売り上げの大半が抱っこ紐という状況でした。しかし、今年に入ってから本社によるShopifyの機能構築、また、キュレーション機能の実装をはじめとするマーケティング活動の強化が進み、抱っこ紐の売り上げ成長を維持しつつ、スタイや新生児向けアイテムといったカテゴリーが大きく伸びています。今伸びているアイテムは、抱っこ紐以上に「どのように着せているのか」「実際のコーディネート例はどうか」といったリアルな情報が求められるため、今後、さらにキュレーションを活用して情報の充実を図りたいと考えています。

小林氏:現在は静止画の投稿が中心ですが、動画の活用にも大きな可能性を感じています。動画のUGCコンテンツを取り入れることで、素材の質感や色味、柔らかさなど、静止画では伝えきれない部分をより具体的にお伝えできると考えています。そのため、今後は動画コンテンツを積極的に増やし、実際に商品を見たような感覚をウェブページを通じて提供していきたいと思っています。

UGCを最大限に活用し、顧客との関係構築へ

―― 今後の展望を教えてください。

文氏:これはバニッシュさんのお力も必要ですが、キュレーション機能を活用した一覧ページの充実を図れるといいと思っています。商品ごとの人気ランキングや、メインカラー別や、性別や年齢などで絞りめる機能があると、より詳細な情報を求めるユーザーのニーズに応えられると思っています。

小林氏:私自身は、充実したキュレーション機能を十分に使いこなせていると言えないので、色々な機能をもっと使ってみたいと思っています。また、現在は、コニスタさんからの写真を私が一度集約してInstagramに投稿していますが、ユーザーが直接、投稿していけるようなプロセスを構築して、より多くのUCGを集め活用していきたいです。

福原氏:コニーのビジネスは、子どもが成長する中で買い替えが確実に発生し、新しい商品を買うモチベーションが必ず発生します。例えば、ファンの方に、継続的に子どもの画像を投稿してもらい、キュレーション投稿を見て購入してくださったお客様にも、「次の月齢に合わせた商品を提案するメルマガを送る」といった具合に、成長に合わせたコミュニケーションを展開していける仕組みができると、面白そうだと思っています。

―― 本日は貴重なお話をありがとうございました。

取材ご協力

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Konny株式会社
Japan Regional Manager

福原 裕一

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Konny株式会社
Japan Regional Marketing Manager

小林 和実

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Konny by Erin(韓国本社所属)
Japan Regional Sales Manager

文 キョンヒ

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