リーバイ・ストラウス ジャパン株式会社は、世界最大のデニムウェアブランド「LEVI’S®」の日本法人です。1853年にアメリカで創業した老舗ブランドの伝統を受け継ぎ、デニムウェアをはじめとするカジュアルウェアを日本市場向けに展開しています。
同社は、2022年からSTAFF STARTを導入。導入時から様々な施策を通じて、投稿参加スタッフ数を約3年で5倍へと拡大させました。EC売上における直接・間接売上も、目標であるシェア率25%も突破しています。
そんなリーバイ・ストラウス ジャパン株式会社のイーコマースマネージャーの佐竹良介様に、導入の経緯から現在の取り組み、今後の展望まで、語っていただきました。
INDEX
STAFF STARTを導入した背景・経緯を教えてください
導入に至るまでには、実は2年ほどの選定期間がありました。ちょうどコロナのタイミングで、会社としてグローバル全体でデジタルへの投資・注力が進んでいて、その文脈の中でOMOというキーワードが非常に大きくなってきていました。
もともと日本法人側ではスタッフのコーディネート投稿を内製化していて、ある程度自分たちのシステムと手作業で回していたのですが、コストもリソースもかかる割に、そもそも効果測定ができないという問題がありました。Google Analyticsのようなツールを見ても、その数字が本当に正しいのかが判断しにくくて。
1番の問題だったのは、当時ECの部門とリテール(店舗)の部門が分かれていたこともあり、「あなたの投稿がこれだけ売上につながっています」という数字を具体的にスタッフに見せられなかったことです。その結果、スタッフのモチベーションが維持できずに投稿がフェードアウトしていく、という悪循環に陥っていました。
そこで外部ツールの導入を検討し始めたのです。ツール選定にあたっていくつかの会社さんを比較検討したのですが、STAFF STARTを選んだ決め手は大きく2つです。
1つ目は導入実績が業界でも群を抜いて多かったこと。
そして2つ目は、スタッフの行動と直接のEC売上がつながって見えることです。
スタッフのリソースを使う以上、スタッフ1人ひとりの成果が数字で見えないと意味がない。
そこが私たちにとって1番の決め手でした。
導入の際に苦労したことはありますか?またどのように乗り越えましたか?

正直に言うと、導入直後は想定よりもはるかに厳しいスタートでした(笑)。
事前にSTAFF STARTの担当者から準備の手順や他社の成功事例、ベストプラクティスを教えていただいていたものの、導入して3ヶ月後の時点で、登録スタッフ100人、月に数投稿という状態で…。このままでは、せっかく2年かけて導入したサービスが定着しないまま終わってしまうと危機感を感じ、本気で立て直しに動きました。
まず取り組んだのが、STAFF STARTが主催していた他社との情報交換会・セミナーに積極的に参加することでした。他社の成功パターンを学びながら、「いきなり全部やろうとするのではなく、できることから1つずつ」という考え方に切り替えていきました。
そうした中で、弊社にとってターニングポイントになったのが、月1回の定例会の仕組みを作ったことです。
各店舗から積極的に投稿しているスタッフを集めて、現場の声を直接聞く場を設けました。
そこで気づいた最大の問題が、スタッフの「なぜこれをやっているのかわからない」という声が多かったことでした。本部から「投稿してください」という指示だけが降りてきて、なぜやるのか・どんな効果があるのか、が現場に伝わっていなかったのです。
—現場スタッフから直接その声を聞いた時、どう感じましたか?
正直、衝撃でしたね。でも同時に「これが根本的な課題だ」とはっきりわかった瞬間でもありました。
これが根本的な課題だとわかったので、定例会のやり方を大きく変えました。投稿しているスタッフだけでなく、エリアマネージャーやディストリクトマネージャーも参加させました。自分の上司レベルの人たちがそのミーティングに出ていると知ると、定例会での内容の重要性を意識するようになり、スタッフもストアマネージャーも含め店舗全体でSTAFF STARTが自然と定着していきました。
さらに、STAFF STARTの投稿状況・活用レベルに応じてA・B・Cの3グループに分けて、店舗間で学び合える文化も作っていきました。これによってできている店舗とできていない店舗が意見交換することで、自発的に改善していく空気が生まれていったのです。
その結果、参加スタッフ数はこの3年間で約5倍に拡大し、直接売上の目標シェア率25%も達成できています。
STAFF STARTによる効果を教えてください
大きな効果としては以下の2点だと考えます。
・スタッフ投稿数が大幅に増えたこと
・スタッフのモチベーション、主体性があがったこと
投稿数は月数投稿だったのですが、今では月数千投稿のレベルに成長しました。
そして投稿が直接EC売上に紐づく設計が明確で、スタッフの行動と数字が繋がって見えるのでスタッフにきちんと結果を返せる環境が整いました。
スタッフごとの経由売上を集計したところ、中にはSTAFF START導入後、投稿を始めてから3年間で約1億円もの売上をつくるスタッフもいることがわかりました。
・半期に1回の社内カンファレンスで表彰とインセンティブ付与をアルバイト、契約社員まで含めた全員対象で実施
・本部がスタッフ投稿に一言コメントを返し、「見ているよ」のシグナルを送り続ける
このように、成果が出たスタッフを見える場所で称え、『認められた』という体験を生み出すことによってスタッフのモチベーションが高まっていると感じています。

さらに、STAFF STARTが主催する『STAFF OF THE YEAR』への参加も、大きな転換点になりました。
2024年の初参加でいきなり決勝まで進出したスタッフが誕生し、さらに翌年2025年にはそのスタッフが全国3位を獲得しました。『LEVI’Sのスタッフが全国の舞台で戦えるんだ』という事実が、他のスタッフの目の色を変えました。
STAFF STARTを通じて、本部側が舞台に立てる環境を整えて、あとはスタッフが自分で掴み取ってくれた。ECマネージャーとして、1番誇らしい瞬間でした。

ーSTAFF STARTによる社内での変化、特に組織・コミュニケーションの変化について教えてください
1番大きかった変化は、2021年にリテール(店舗)部門とEC部門が統合されたことです。同じ傘の下で同じ目標を追う体制になったことで、「頼みにくい」という風土が変わり、デジタル施策への協力体制が一気に整いました。また、社長自らがOMOを推進する姿勢を示してくれたことで、アカウンタビリティが全社的に高まった感覚があります。
組織の動かし方でいうと、半年に1回、全国のストアマネージャーと本部が集まるカンファレンスを活用したことも大きかったです。毎回STAFF STARTの取り組みを——良い点も課題も含めて——全員の前で共有することで、経理や人事など直接関係のない部門の方にも認知が広がっていきました。アルバイトや契約社員の方も含め、STAFF STARTを全社的に理解してもらう地道な活動を続けていったんです。
—STAFF STARTのカスタマーサクセスチームとの連携はいかがでしたか?
担当者にはかなりビシバシ言ってもらいましたよ(笑)。
活用状況に対する厳しいフィードバックも、改善に向けた具体的な提案も、遠慮なくぶつけてもらって。
こちらからも「こうしたい」という要望をたくさん出したんですが、それに対してもしっかり一緒に考えて動いてくれた。単にサービスを提供して終わりではなく、成果が出るまで並走してくれる姿勢が本当にありがたかったですね。
また、外部の力を借りることも積極的にやりました。OMOがうまくいっている他社の方を招いてストアマネージャーに学んでもらったり、実際の1日のスケジュールを共有してもらったりしました。
外から言われることで「自分たちももっとやらないといけない」という危機感が芽生えるんですよね。自分たちだけで抱え込まず、第3者の視点を積極的に取り入れることが大切だと感じています。時にはSTAFF STARTの担当者にアテンドしてもらう機会もありましたね。
本部と現場の距離感という点では、弊社はエリアマネージャーが週2日は必ずお店を回るという体制をとっていて、「その日はミーティングを入れるな」という文化まであります(笑)。
本部が積極的に現場へ足を運び、情報の格差をなくしていく。
そこがベースとして機能しているのも大きいと思いますね。

今後、さらに強化したいと感じているテーマを教えてください
昨年1年間、顧客分析を徹底的に実施したんです。
購買データの分析に加えて、ロイヤリティの高いお客様に実際にオンラインインタビューをしたところ、想像以上にSTAFF STARTのスタッフ投稿を隅々まで見ていることがわかりました。
同時に、課題も見えてきました。
同じコメントの使い回しや、当たり障りのないコーディネート、似たような画像の繰り返しといった投稿が、ブランドへの信頼を下げる可能性があることがお客様の声からはっきりわかりました。
そこでスタッフ投稿のレギュレーションマニュアルを整備した上で、スタッフへの説明とブランディング観点での投稿の見直しを行っています。「あなたたちが毎日接客しているお客様が実際にそう感じている」という伝え方をすることで「じゃあ改善しよう」と自然に動いてくれています。
現在は投稿までの承認ステップも見直しているところです。
—投稿数が増えたからこそ見えてきた、次のフェーズですね。
そうなんです。数を増やすことに一生懸命になっていた時期を経て、今は「1本1本の質がブランド体験そのものだ」という意識に変わってきました。お客様がスタッフ投稿を信頼して見てくれているからこそ、その期待に応えなければいけないと感じています。
また、今まさに取り組んでいるのが、STAFF STARTのデータをBrazeで活用したマルチチャネル配信の仕組みづくりです。たとえば、お店で商品を購入いただいた1時間後に、接客してくれたスタッフのコーディネートがメールで届く、というような体験を作りたいんです。
「ありがとうございました」という一言の後に、その接客スタッフのコーディネートがあるかないかだけで、次の来店やオンライン購入の動機づけが全然違ってくる。LINEやアプリとも組み合わせて、オフラインで買ったお客様とのデジタルのコミュニケーションを途切らせない仕組みを今まさに構築しています。
ECで購入いただいているお客様の9割が、最初は店舗で購入しているというデータもあります。店舗と同様の体験をEC上でも実現させることが、店舗で出逢ったお客様をECでもお買い物をしていただけるポイントだと思っています。その橋渡しをするのがスタッフのコンテンツです。
投稿数を増やすフェーズは一段落して、今はいかに質を上げてコンバージョン、特に直接売上につなげていくか——そこに力を入れているところです。

最後に、STAFF STARTの導入・活用に悩んでいる企業へメッセージをお願いします
自分たちだけで抱え込まずに、第3者の意見や情報を積極的に取りに行くことが1番大事だと思います。
STAFF STARTが主催してくれているセミナーや交流会って、参加してみると本音ベースでリアルな話ができるんです。行く前は「本当に意味のあることなのか」と考えることもあるかもしれませんが、実際に行くと気づかされることが本当に多い。
また、うまくいっている他の企業の話を聞く機会を積極的に作ることもお勧めします。私自身、他社の成功事例を持ち帰って社内に落とし込む、というサイクルを地道に繰り返してきました。わからないことや不安なことは、勇気を出して聞いてみる。それだけで変わることって本当に多いと思います。
あと個人的に大事にしていることとしては、「実績を早く作ること」です。グローバルの承認を取るにしても、社内の他部門を動かすにしても、実績がある状態とない状態では動きやすさが全然違います。
このような弊社の状況に合わせてSTAFF STARTはスピード感を持って一緒に走ってくれる存在です。気づきや学びの場を提供してくれたり、課題に対して親身に寄り添ってくれる。ツールを導入して終わりではなく、運用の壁にぶつかった時も、次のステージに進みたい時も、成果が出るまで並走してくれる。そういうパートナーシップを求めている企業にとっては、これ以上ない選択肢だと思いますよ。
STAFF STARTの想い
リーバイ・ストラウス ジャパン株式会社のこのような成果は、一夜にして生まれたものではありません。「なぜやるのかわからない」という現場の声に真摯に向き合い、常に学び、定例会の仕組みを作り、スタッフの努力を称え続けた——その積み重ねの先にある結果です。
STAFF STARTは、スタッフの行動を数字として可視化し、「認められた体験」「インセンティブ」としてスタッフに返す仕組みを提供しており、いきいきと働くことのできる環境づくりをサポートしています。また、ツールを届けて終わりではなく、運用につまずいたときも、次のステージを目指すときも、成果が出るまで並走し続けるパートナーでありたいと考えています。
「自社ではどのように活用できるか」
「その他の事例も詳しく知りたい」
上記のようにSTAFF STARTに関してご興味のある方はお気軽にご相談ください。
取材ご協力

リーバイ・ストラウス ジャパン株式会社
イーコマース マネージャー
佐竹 良介(さたけ りょうすけ)
リーバイ・ストラウス ジャパン株式会社にて、Eコマース部門の運営業務を担当。公式アプリの導入・運用を通じたデジタルチャネルの基盤構築に携わる。 2021年よりマネージャーとして、OMO戦略の推進やCRMプログラムの刷新を主導し、ECと店舗をつなぐオムニチャネル戦略をリード。 その後も、会員基盤リプレイス(2024年)、EC基盤リプレイス(2025年)、サイトデザインリプレイス(2026年進行中)と、デジタル変革の中核プロジェクトに連続して参画。 現在は日本のEコマース リードとして、顧客データの活用とオンライン体験の継続的な改善に取り組む。
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